韓国駐在員報告
2020年11月 経済 駐在員 : 小関 克也
韓国輸入車協会の発表によると、1億ウォン(約930万円)以上の輸入車販売が今年の1月から9月までの9か月間で30,929台に達した。これまでその価格帯の輸入車販売が年間で3万台を超えたことはなく、12月までの3か月を残した時点で記録を更新したことになる。昨年同期(1月から9月)は18,857台だったため、実に64%もの増加だ。
実際、ソウルでも所得が高い人が住む江南地区を中心に、イタリア製の高級外車がたくさん走っており、一等地に広いスペースのショールームが設けられている。
日本以上に大企業と中小企業の賃金格差が激しく、住宅価格の高騰により持てる者と持たざる者の差がどんどん開いている韓国では、所得階層の二極化が今後ますます大きな問題になると思われる。普通のサラリーマンではまず買えないであろう車に乗っている若者を見ると、複雑な気持ちをいだくこともあるが、高所得者がいるおかげで、ランチのコースが日本円換算で約1万円、夜のコースでは2万円以上する高級寿司屋も大いに賑わい、本物の食材として静岡産わさびを取り扱ってくれているという現実がある。その階層を狙ったPRも引き続き、取り組んでいきたい。
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