韓国駐在員報告
2023年2月 行政 駐在員 : 高橋 誠
静岡県は今年2023年、文化庁に「東アジア文化都市」として、日本代表に選定されている。東アジア文化都市は、日中韓文化大臣会合での合意に基づき始まった。日本・中国・韓国の3か国で、文化芸術による発展を目指す都市を毎年選定し、その1年間は選定都市において、芸術文化・生活文化に関する様々なイベント等を実施する。これによって、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成を促進し、東アジアとしての文化力発信を強化するものである。
韓国では今年、朝鮮半島の南西部、全羅北道の全州(チョンジュ)市が指定されている。同市は人口約65万人で、朝鮮王朝の祖、李成桂(イ・ソンゲ)を輩出した全州李氏の故郷であり、古くから栄えた街である。中心部には昔の建築が保存された「全州韓屋村」が整備されており、一大文化観光地となっている。朝鮮半島西部の全羅道全体が食の宝庫ではあるが、全州はビビンバ発祥の地であり、他にも豆もやしのクッパが特に有名で、伝統酒のマッコリも多く造られる食の都である。また、歌い手が太鼓の演奏に合わせ、歌・台詞・身振りで行う一人オペラ「パンソリ」でも有名で、春には全州映画祭なども開催される文化色の強い街である。
この度、2月3日に地域外交担当部長とともに全州市副市長を表敬訪問し、2023年を通じ、静岡において全州を、全州において静岡を様々な機会を通じて紹介しようと提案した。副市長も大いに喜んで合意し、まずはその一環として、韓屋村の観光案内所にて静岡県を紹介するコーナーを設けることを約束してくれた。今後はさらに韓国メディアを静岡県へ招へいし、本県の魅力を韓国の国民に広く発信してもらいたいと考えている。
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