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中国駐在員報告

2012年4月 社会・時事
駐在員 : 井口真彦


    上海での生活も10か月になるが、抜けるような青空というものを見たことがない。星空もほとんど見られず、シリウスなど明るい星がときどき目に付くくらいである。既に30回近く出張を繰り返している浙江省杭州でも、晴れた日でも空の青色はくすんでいることが多い。気候もあるだろうが、大気汚染の影響が大きいようだ。
     ほとんど漢字だらけの中国の新聞で、よく目にするのが「PM2.5」という文字。空気中の2.5マイクロメートル以下の超微粒子物質のことで、ぜんそくや肺がんの関連性を指摘されている。
     昨年2月の国務院常務会議で大気環境基準に追加され、その後、毎日のように新聞紙面に踊る、今の中国で知らない人はいないくらいの一種の流行語である。
     そのPM2.5の観測データが今年6月から上海で公表されることが決まった。
     PM2.5は、汚染の深刻な北京で、国務院会議に先立ち1月に公表が開始され、今後、年内に天津市、河北省、長江デルタ、珠江デルタなど重点地域で観測をスタートし、来年は113の環境保護重点都市で、更に2015年までには全ての地方都市に観測対象を広げる予定である。
     3月6日には、上海市が観測結果をインターネット上で試験的に公開した。公開したのは市中心部にある普陀区住宅地「曹陽社区」と近郊の浦東新区張江高科技園区で採集した過去24時間の観測データ。2カ所の濃度は一時、国が設定した「汚染」基準の3倍弱に達していたという。
     11日には、観測データに基づいて大気汚染警報を出し、心臓や呼吸器系の疾患を持つ人は外出を控えるよう呼び掛けた。
     一方、浙江省環境保護局は、3月25日に公式サイトで、省内7市で観測したPM2.5の観測データの公表を始めた。7市は杭州、湖州、嘉興、紹興、寧波、舟山、温州。24日は全市で国の基準を下回った。
     政府は、郊外への工場移転や石炭の消費量の削減、自動車の排出規制の強化、エコカーの自動車税減免などに取り組んでいるが、大きな効果は得られていないと思われる。
     霞む摩天楼にも趣があり、霧に煙る西湖も美しいが、青空の下、外灘や西湖畔のウォーキングを楽しめる日が来ることを願っている。


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