中国駐在員報告
2017年6月 行政 駐在員 : 石井亘
5月は地方政府が主催する国際会議に参加する機会が2回あった。一つは9日〜11日にかけて四川省成都市で開催された「第8回東アジア地方政府会合」である。この会議は、奈良県が平城京遷都1300年を記念して創設した国際会議で、2010年に第1回会合が開催された。昨年度までは奈良県で開催されていたが、今回初めて海外での開催となり、中国国内の地方政府のほか、日本、韓国、インドネシア、ベトナム、マレーシアなど6か国から31都市の参加があった。今回の会合の基調講演テーマは「政策創新と地域発展」であり、観光政策、産業・雇用政策及びまちづくり政策について参加地方政府の代表が意見発表を行った。
もう一つは遼寧省大連市旅遊局、同市旅遊協会が21日から23日にかけて開催した「2017中日大連ハイレベルフォーラム」である。大連市及び遼寧省幹部、国連世界観光機関(UNWTO)研究員に加え、日本からは国土交通省、日本旅行業協会(JATA)、大連市と友好関係にある自治体等が参加し、日中間の観光・交流促進についての講演やパネルディスカッションを実施した。
印象的だったのは、どちらの会議でも地元の大学生が運営ボランティアとして活躍していたことである。日本語学科の学生であれば日本人参加者のサポートをし、空港から会場への送迎や案内などを担当していたが、対応も礼儀正しく気持ちの良いものであった。ボランティアの1人と話をしたところ、学習している日本語を試す良い機会であり、またボランティアとして参加することが大学での受講単位として認定されるとのことであり、参加できて嬉しいとのことであった。
近年、静岡県で開催されるイベントにおいても外国人が参加する場合、学生の通訳ボランティアを活用しているが、学生の社会参加という観点からも有意義であると思う。担当してくれた学生には静岡県の良い点をPRしたが、これら学生が静岡ファン、日本ファンになって、これからの日中関係をより良い方向に推進していく力となることを期待する。
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