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中国駐在員報告

2004年8月 社会・時事
駐在員 : 小杉 長生


中国人乳幼児の養子について

    7月に調査で広東省広州のホテルに泊まった時のことだ。
    欧米人で乳幼児を連れた家族連れの多いことと、ホテルの売店にベビーカーや哺乳びん等乳幼児のための商品が数多く売られていることに気がついた。翌日注意してみると乳幼児は10名以上いて、全て中国人の子供だった。
    現地の人に聞くと、その子供達は欧米人に養子に出される子供だとのこと。親が貧困のため育てることが出来ない子供や婚姻外の子供、1人っ子政策外の2人目の子供や障害を持った子供達がボランティアが運営している施設で生活しているとのことであった。ヨーロッパからこのような養子をもらうためのツアーがここ数年増えてきており、養子をもらうための費用は1人4,000ドルだそうだ。また、引取る側の理由としては、宗教上の博愛主義的なものではないかということであった。 
    中国の1人っ子政策は「中華人民共和国人口と計画生育法」よると、1組の夫婦が1人の子を育てることを奨励する。ただし省、自治区、直轄市それぞれの人民代表大会または常務委員会が作った地方法律に応じて2番目の子供を産むことを許している。
    上海のような大都市では一般的に夫婦とも1人っ子の場合、或いは1番目の子が体に障害のあるなどの場合は2番目の子を産むことを許している。なお、農村部では1番目が女の子の場合、2番目の子を産むことを許していることが多い。地域によっては2番目も女の子なら3番目の子供を許すこともある。(内蒙古で蒙古族の夫婦が都市部の戸籍がなく、農業や牧畜業をやっている場合は3場目の子供も認められる)。
    なお、養子については「中華人民共和国収養法」によると、子供を引取れる資格は1人も子がいないことだが、地方によっては大目に見る地方政府もあり、河南省などの一部では8,000元を支払えば、実子がいても引き取った子供を戸籍に登録できるという。
    また、乳幼児の売買事件が中国国内で発生している。日本でも報道されたように、昨年中国において乳幼児の売買事件で犯人グループ52人が摘発され、この7月、6人に死刑、45人に無期懲役の判決が言い渡された。事件の概要は、広西チワン族自治区玉林市一帯で118人の乳幼児が売買され、子供1人当たり100から200元の手数料で、多くは1,200元以内で売買されていた。ほとんどが生後数日から3ヶ月の女児だった。同じく7月に、今度は内モンゴル自治区でも76人の乳幼児が売買され、95人が摘発された。
    売る側の理由としては、1 男子を望んだが女子を出産したため、2 計画外出産、3 婚姻外出産、4 誘拐された子供など。買う側としては、1 家系維持や将来の面倒を見てもらうため、2 婚姻時の結納金を得るための女子を必要とするため、3 伝統的家族制度を維持するため男女両方の性を必要とするため、などの理由であった。


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