中国駐在員報告



2003年12月 行政
駐在員 : 外山 敬三


上海万博いよいよ準備開始

上海市政府内に「上海世博会事務協調局」が設立され、いよいよ2010年上海万博に向けた準備が本格的に始まり、「新しきを建て、古きを残す」という理念の下に会場及びその周辺の整備が行われることになった。
万博は市内を流れる黄浦江両岸を主会場に開催されるが、会場予定地に残る旧埠頭、工場、倉庫等の中で、歴史的価値と利用価値のある工業建築物、またドックと関連構築物、中国初の近代的工業企業である江南製造総局などはそのまま保護され、2005年までに同総局を中心とする船舶工業博物館や商業博物館、エネルギー博物館などとして再活用されることになっている。
万博の総工費は250億元を見込んでおり、そのうち80億元はパビリオンなどの施設建設に充てられ、また170億元は用地選定と立ち退き費用などに充てられる。資金調達については、政府(国と市)の財政投入と銀行融資、また企業による出資の3部分からなっている。用地事務については「上海世博会土地準備センター」が担当し、「上海世博集団公司」が資金調達計画と募集、管理、運用、さらに償還まで責めを負うが、いずれも市場経済方式で運用することになっている。
なお、万博と直接関係はないが、旧市内に残る、今なお市民200万人余りが住む総面積約3千万平方メートルの租界時代の建物は、11か所を歴史風致地区に、また398か所を優秀歴史建築物とし、さらに234か所は伝統的住宅地として保護することになっている。

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