東南アジア駐在員報告

2004年7月　政治
駐在員：橋本勝弘

インドネシア　史上初の直接大統領選挙　９月20日の決戦投票が確実

インドネシア史上初の直接大統領選挙が、６月１日からの１ヶ月に及ぶキャンペーンを経て、７月５日（月）に行われた。今回の大統領選挙は次の5組によって争われた。

政党名	大統領候補	副大統領候補
闘争民主党	メガワティ（現大統領）	ハシム・ムザディ（インドネシア最大のイスラム団体ナフダトゥール・ウラマの議長）
ゴルカル党	ウィラント（元国軍司令官）	ソラフディン（ナフダトゥール・ウラマ副議長、アブドゥルラフマン・ワヒド前大統領の実弟）
民主党	スシロ・バンバン・ユドヨノ（前政治・治安担当大臣）	ユスフ・カラ（前社会福祉調整大臣）
国民信託党	アミン・ライス（国民協議会議長）	シスウォノ（農業連合協会会長）
開発統一党	ハムザ・ハズ（現副大統領）	アグム・グムラール（前運輸大臣）

有権者は１億5,335万人に及び、第１回投票で得票率が全国で50％以上、半数以上の州で20％以上を獲得した組がなかった場合は、９月20日に上位２組による決選投票が実施される。

約60％の開票が行われたところでは、民主党のユドヨノ前政治・治安担当大臣が得票率34％で首位を維持している。２位争いでは、メガワティ現大統領（闘争民主党）が得票率26％で３位のウィラント元国軍司令官（ゴルカル党）に４ポイント差のリードを保っており、決戦投票はユドヨノ氏とメガワティ氏の２者間で争われることが確実となった。

米系の国際選挙制度財団（IFES）が選挙前（６月）に行った世論調査では、民主党のユドヨノ組が43.5％の支持を集め、２位以下のゴルカル党のウィラント組（14.2％）、現大統領のメガワティ組（11.7％）、アミン組（10.9％）を大きく引き離していた。４月中旬の時点でも、ユドヨノ氏がフロント・ランナーとして40％超の支持を得る一方、メガワティ氏の再選を望まない人は75％近くに達していたが、選挙結果ではメガワティ氏が盛り返している。

最重視する候補の資質に指導力（43％）、公正・清廉さ（14％）を挙げる回答が上位２位を占めており、ユドヨノ組を支持とした有権者はその理由として指導力（47％）、個性（36％）、政策（22％）などを上げていた。

世論調査の時点では、支持候補は未定とした回答者が約14％を占めており、これらの行方が結果を左右したものと思われる。

なお、４月の総選挙による国会の勢力は、多い順に、ゴルカル党、闘争民主党、民主党、民族覚せい党、開発統一党、福祉正義党、国民信託党、月星党などとなっていた。

日付別一覧　地域別一覧　分野別一覧

お問い合わせ

知事直轄組織地域外交局地域外交課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号：054-221-3066

ファックス番号：054-254-2542

メール：kokusai@pref.shizuoka.lg.jp

ページの先頭へ戻る

〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号電話番号(県庁案内)：054-221-2455