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中国駐在員報告2005年7月 行政 入国旅客荷物物品申告制度の新設について
これは中国国内居住者が海外(香港・マカオ・台湾を含む)で入手した物品の、5000元相当を超える価格に課税する新制度に伴う措置である。 申告書に記載されている内容は 1 アルコール含有量が12%以上の1500mlを超えるアルコール飲料 2 400本を越える紙巻タバコ 3 100本を越える葉巻タバコ 4 500gを超える刻みタバコ 5 5,000米ドル相当超える外貨現金 6 動植物及びその製品 7 無線受発信機 などである。 (詳細については静岡県中国駐在員事務所ホームページwww.shizuokash.comを参照) 上海の浦東空港の入国時間はそれでなくても長く、長い時は1時間以上かかるのが、この提出義務により更に長くなると予想される。 また、中国からの観光客が増えている香港の旅行・商業関係者からは「中国本土からの観光客の購買意欲が薄れるのではないか」と危惧する声も上がっている。 現在はこの制度が始まったばかりなので、申告書の記入チェックのみで荷物の具体的検査までは行われていない。 今まで税関では、個人使用のノート型パソコンやカメラについて一台はフリーパスであったが、今後の取り扱いについては不明である。 経済が速い速度で発達している中国では、経済関係の法規が存在していても、適用が個々に違うことが多かった。今後は、経済関係の法的整備が進むと同時に運用も厳しくなると思われる。 昨年あたりから外資系企業の事務所の事業所得税(収益に対する課税)や営業税(売上げに対する課税)、個人に対する所得税の調査が強化されている。今までこれらに注意を向けていない企業は、今後中国の経済関係法規に注意を向ける必要がある。ただ、まだ日本のように公平・公正な適用・運用よりも個々の裁量が多くあり、そのために色々な問題が起こっている現状もある。願わくは各人に対して公平、公正な取扱いが望まれる。 |
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