台湾駐在員報告
2015年11月 経済
駐在員 ： 宮崎悌三
台湾事務所では、毎年台湾各地で開催される旅行展にブースを設け、静岡県の観光情報のPRを行っている（これまで高雄市、台南市、台中市、台北市での旅行展に出展）。台湾の旅行展では、観光情報の発信もさることながら、旅行会社による旅行商品販売がブース出展の目的である。つまり、旅行商品を旅行展の前に“仕込んでおく”ことが実際の観光誘客のためには必要となるのだが、ここ数年、県内の自治体や観光協会などが県内の広域で取組みを本格的に始めている。なかには、台湾事務所と連携し協同で事業を行う自治体や団体組織等も現れている。
これらの取組みの中には単なる観光に留まらず、年一回開催されるイベントを通じ交流を働きかけ、相互のイベントへの参加を通じて人の往来を増やしていくものもあって、関係者同士のパイプづくりに台湾事務所もお手伝いをさせていただいている。
2014年12月に「静岡マラソン」と台湾で最大級の「台北マラソン」がマラソン交流に関する覚書を締結し、優秀選手の相互派遣、マラソン参加ツアーの造成・催行等の交流が動き出した。２年目となる今年もマラソン関係者による調整が進んでおり、今後、交流がさらに拡大しそうである。このような交流が地域の観光のプラスに働くことは想像に難くない。気に入っていただいた地域には何度も訪れてくれる可能性もある。
県では台湾とのスポーツ交流の支援を行っており、青少年の野球、バスケット、サッカーを始め、上記のマラソンに加え、2015年度はサイクリングの交流支援に取組んでいる。
台湾は自転車製造で有名なジャイアントやメリダなどのメーカーがあり、ユーバイク（現地名：微笑単車）を始めとする有償の自転車シェアリングサービスが普及、台湾を代表的するサイクリングコースの選定、ツールド台湾等の国際的なレースの開催等、自転車の製造拠点としての台湾にサイクリングを楽しむ文化が定着している。静岡県内にも様々なサイクリングイベントがあり、サイクリングに親しむ方々と台湾のサイクリング愛好家が交流することで相互の往来が頻繁になることを願っている。
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