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中国駐在員報告

2006年11月 社会・時事
駐在員 : 小杉 長生


    昨年、中国国内の工場からの廃液により河川が汚染されたことは、日本のマスコミでも報じられた。
    まず2005年11月には吉林省吉林市にある化学工場爆発事故により、ベンゼン等の汚染物質が松花江に排出され、松花江及び下流部のアムール川の水質が汚染された。更にその翌月2005年12月に広東省北部の韶関市の精錬工場からカドミウムの廃水が放出され、珠江の支流の北江が汚染された。
    このような事件が続き、中国の沿岸部の海域はどうなっているのか心配になった。日本海に大発生したクラゲも、中国より排出された栄養価の高い河川水が原因ではないかと疑いたくなる。
    9月に開催された広東省人民政治協商会議において「広東省小都市農村生態環境の問題と対策」で1,145ヶ所の郷鎮の内、汚水処理施設があるのは22ヶ所、省内の河川の内、汚染された河川は42%で、その内に特に汚染がひどく基準値を超える河川が28%であるとの調査結果が示された。
    国家海洋局海洋環境保護司の司長は10月13日に、沿岸部の約14万平方キロの海域が汚染されており、海洋環境保護の現状は厳しい状況であると発言している。
    その発言によると中国の沿岸部の海域の生態システムがひどく破壊され、海洋資源が衰え、生物の多様性が減少しており、また、海洋が本来持っている自然治癒力的な浄化機能も脆弱化しているとのことであった。
    1999年には海洋に排出する汚水総量が80億トンで、各種の汚染物が1,500万トンであったが、汚水・汚染物の排出量が著しく増え、2005年では海に排出する汚水総量が317億トンで、汚染物が2,534万トン以上になった。
    そのため、沿岸部の環境破壊が進行しており、現在、全国の沿岸部の海域の環境は70%以上が正常の状態ではなく、1970年以来、海岸の湿地面積は50%も減少し、また珊瑚礁の面積も80%減少した。同海水の養殖においても、養殖海域の51%は二類レベルの海水標準(注1)に達していない。そのため、90%以上の貝が汚染されている。
    また、赤潮災害が頻繁に発生し、2001年から2005年までの5年間で、全海域での発生回数は453回、面積では9万平方キロの赤潮が発生した。2006年の上半年では既に73回も発生している。

    (注1)海水標準
    一類:漁業、珍しい海洋生物保護
    二類:養殖場、海水浴場、食用に関する海水
    三類:一般的な工業用水
    四類:港


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