中国駐在員報告
2003年10月 その他
駐在員 ： 外山 敬三
日本人の増加に伴い死亡案件も急増（上海）
- 上海の日本総領事館によると、昨年の10月１日現在における上海市内に居住する日本人は1万5,718人に上り、98年（5,832人）に比べて５年間で３倍近くに急増している。また、長期出張者など居留届を提出していない人を含めば、実際には2〜3万人規模の日本人が滞在していると見られており、世界でも有数の日本人コミュニティーを形成している。
居住者の増加に伴い総領事館内（上海市、江蘇省、浙江省、安徽省）の邦人保護関連の取扱も増えており、昨年は前年比６割増の614件に上っている。殺人事件など凶悪事件はほとんど発生していないが、交通事故や病気による死亡案件が増え、97年の12人から02年には31人に増加しており、今年に入ってからもすでに死亡案件が19件発生している。そのうち交通事故で死亡した邦人は３名、いずれも車で移動中に発生しており、過去３年間の交通事故による死亡者は、01年が0人、02年が１人であったので確実に増加してきている。
昨年中国で起きた交通事故は約77万件、死者は約11万人と人口当りの死亡率は日本とほぼ同程度であるが、中国の自動車保有台数が日本の３分の１以下であることを考慮に入れると、死亡事故の危険度は日本の３倍以上と言えるであろう。
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