東南アジア駐在員報告



2009年3月 経済
駐在員 : 獅倉 浩


シンガポール・・・2009年の経済成長率はマイナス8%


リー・シェンロン首相が2月27日のテレビ番組で、シンガポールの2009年の経済成長率は政府予測のマイナス2%〜マイナス5%よりも更に悪くなる可能性を示唆した。首相の発言は以下のとおり。
「シンガポールの経済は世界各国向けの輸出に多くを依存しており、輸出高が三分の一になろうとしている現状では、GDPの成長率はマイナス8%になる。2009年は相当厳しい年になる。国民はこれに備えて十分な準備(心理的にも物理的にも)を整えてほしい。」
「GDPの伸び率がマイナス8%になると、失業率も5%に達すると見込まれる。企業は政府が用意した制度を利用して雇用を維持し、更に企業は訓練と再訓練を支援し、社員は積極的にこれを受けるようにすることが望ましい。政府は十分な支援体制を準備している。例えば政府が必要と判断すれば、より多くの資金を投入して、これから訪れるであろう危機を乗り越える努力をしていく。」
この首相発言に先立つ2月26日に、北勢地区(センバワン)で就職フェアが行われた。これは、一日限りで開催されたフェアで40社が3,000人の求人を募集したものであったが、5,000人の失業者が職を求めて集まった。
午前9時30分の開場前から開場を待つ行列ができ、昼前には会場のコミュニティークラブを取り巻くような長蛇の行列になったということだ。
求人の多くはサービス業で、製造業や金融業に比べ景気の悪化による企業規模縮小の影響が比較的小さいためだと思われる。
求職に訪れた人は、老若男女様々であったが、やはり当地でも年齢と(学歴も含めた)資格の有無が就職を決める大きな要因となっており、大卒でさえなかなか職が見つからない今の状況では、これらの要件を満たしていない人にはつらい求職活動になっている。

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