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中国駐在員報告

2013年11月 社会・時事
駐在員 : 井口 真彦


     10月21日、「中国西部国際博覧会」(中国防災・減災ミッション)に参加するために成都を訪れた。空港を降りた瞬間、排気ガスのような臭いが鼻についた。空港からホテルに向かうタクシーのラジオでは、「ハルビン市(黒竜江省)で大気汚染が深刻化したため、小中高校を休校にし、路線バスの運行を一部停止。霧(スモッグ)で視界が50メートル以下になっている。」と報じており、ふと外を見ると、成都の空も灰色で遠くの景色は霞んで見えた。
     ネットのニュースで確認したところ、ハルビンでは20日夜から大気汚染が深刻化し、6段階で最悪の「深刻な汚染」レベルとなり、呼吸器障害などを引き起こす微小粒子状物質PM2.5やPM10の1㎥当たりの平均濃度は軒並み500 マイクログラムを上回り、1,000マイクログラムを超える地域も出たとのこと。PM2.5の基準値は、1㎥当たり75マイクログラム(日本の基準は35)である。気になってスマートフォンのアプリで成都の数値を確認すると、380を超えていた。それでも成都の大気汚染についての報道は特にされていないようだった。
     上海市や浙江省は、今年の夏、異常な高温を記録したが、青空が広がる日が多かった。しかし、大気汚染は北京や東北地域、内陸部だけでなく、上海を含む沿岸地域にも確実に広がっている。このほど、上海、北京において、大気汚染対策に対する報道が相次いでなされた。
     中国のニュースサイトによると、上海市政府は10月18日、大気汚染の改善に向けた「きれいな空気行動計画」(2013〜17年)を発表した。石炭消費量の削減や工場の排出基準の厳格化、環境基準不適合車の淘汰など187項目の措置により、「PM2.5」の平均濃度を17年までに12年比で20%削減する目標を掲げた。
     具体的には、工業分野で中小の石炭ボイラーの使用を停止、火力発電所への脱硫装置などの全面配備を目指す他、自動車では、国の排ガス基準に対応していることを示す緑色のステッカーを貼っていない車に対し、14年7月から外環状線の内側の走行を禁止し、15年までに約18万台の未対応車全てを淘汰する。
     また、北京市は13年1月から9月末までに汚染企業184社を同市から移転させるとした他、22日には、北京市が深刻な大気汚染が予想される場合、車の通行量を半減させることを柱とした緊急対策を正式に発表した。市環境保護局の担当者は「汚染物質の排出総量は環境の許容量を超えている。」と指摘。市民の健康を守り、社会への影響を極力少なくする必要性を強調した。緊急対策は自動車のほか、工場の操業停止から花火・爆竹の禁止まで包括的に対応を規定している。
     私も含め、上海駐在の日本人には喉の不調を訴える人が多い。インフラ整備や都市開発に発揮する強制的指導力を、大気汚染や水質汚濁防止のためにこそ効果的に発揮してほしい。


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