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中国駐在員報告

2015年11月 行政
駐在員 : 石井亘


世界農業遺産とは、社会や環境の変化に適応しながら長期間に渡り発達し形成された農業上の土地利用システム、伝統的な農業及び関連した文化、景観、生物多様性に富んだ重要な地域を次世代に継承することを目的に、国連食糧農業機関(FAO)が平成14年から開始したプログラムであるが、静岡県内では平成25年5月に掛川地域4市1町で構成する「静岡の茶草場農法」が世界農業遺産として認定された。

平成28年10月に開催を予定されている第6回世界お茶まつりに合わせて、「静岡の茶草場農法」に携わる生産者等とお茶に関連した中国内の世界農業遺産登録地域との交流事業を検討するために、県茶業農産課、静岡大学農学部及び関連機関の担当者が中国側関係者と事業案等を話し合うべく、浙江省杭州市他を訪問した。

中国側は中国において世界農業遺産の登録推進を所管している農業部国際交流センター、中国科学院地理科学資源研究所及び浙江省農業庁等関係機関の担当者等が参加した。中国では現在9箇所の世界農業遺産が登録されている。雲南省に位置する哈尼族の赤河棚田は世界的にも有名であるが、お茶に関連したものとしては同じく雲南省の「普洱古代茶園及び関連文化」と福建省の「福州茉莉花茶及び関連文化」の2箇所である。農業部国際交流センタ―担当者によると、中国は世界農業遺産への登録を積極的に推進していて、国内の伝統的農業及びその地域を重要農業文化遺産として登録し、その中から世界農業遺産登録候補地を選定し、登録に必要な環境整備を進めていくとの事であった。中国を代表する高級茶として日本でも良く知られている杭州西湖龍井茶も平成26年6月に重要農業文化遺産として登録されている。

世界農業遺産に登録されるためには、そもそも資源としての価値があることが勿論だが、自然保護への配慮等環境整備も条件となっており、登録されるには多くの労力が必要となるが、それらの課題をクリアしていくことで貴重な伝統農業及び関連文化が保存されるとともに、地域の経済、観光資源が増加するため地域住民にとっても寄与するところが大きい。登録されることによるメディアへの露出機会の増加や、生産される農業製品に対する購買意欲の喚起等の観点からも農業遺産登録を進めているという説明が中国側参加者からあった。今回、杭州西湖龍井茶の生産地である龍井村の茶生産工場及び販売店経営者を訪問したが、ブランドとして確立されている龍井茶は高価格であっても消費者は喜んで購入するため、生産工場は茶農家から高価で買入れをすることができるとの説明であり、我々が訪問した日も龍井村は多くの観光客で賑わっていた。

今回の訪問については中国科学院地理科学資源研究所と浙江省農業庁が調整してくれたが、彼らの世界農業遺産への取組に対する熱意が感じられた。来年の交流事業については、今後双方で検討していく予定であるが、当事務所としても協力をしていく所存である。


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