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中国駐在員報告
2010年8月 経済 駐在員 : 野村芳一
中国国家統計局は7月2日、2009年の国内総生産(GDP)統計(改定値)を発表し、物価変動の影響を除いた実質GDP伸び率を前年比9.1%と、速報値から0.4ポイント上方修正した。
国際比較に用いられる名目GDPは、34兆507億元(約466兆5000億円)と速報値から5154億元(約7兆円)上方修正された。2009年の日本の名目GDPは474兆1689億円であり、日本は、辛うじて世界第2位の地位を保っている。しかし、今後、確定値が発表されると、日中が逆転する可能性も残されている。
中国のGDP統計については、昨年12月に2008年の名目GDPが、1兆3375億元も大幅に上方修正され、また、今年初めには、中国の31の省・直轄市・自治区政府が公表した2009年の各地区のGDPを集計したところ、国の公表数値を約2兆6000億元も上回っていることなどから、一部から信頼性に疑問の声が上がっているのも事実である。
その後、7月下旬に政府シンクタンクの国家情報センターによる見通しとして、2010年の国内総生産(GDP)伸び率が9.5%前後になると伝えた。
同センターがまとめた報告書の内容が明らかにされたもので、報告書は「下半期は比較的速いペースでの伸びを維持する」としている。
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