東南アジア駐在員報告
2015年8月 社会・時事 駐在員 : 吉住理恵子
毎年7月に入るとシンガポールでは8月9日の建国記念日に向け、街中に国旗がはためくようになる。今年は建国50周年記念ということもあり、6月から7月に国内商業施設で一斉に行われた『グレート・シンガポール・セール』の会場をはじめ国中いたるところで、国旗に加えて「SG50」のロゴマークや、国歌タイトル「Majulah Singapura(進めシンガポール)」を掲げた幟旗を見かけるようになった。タクシーに乗るとラジオから流れる記念テーマソングの「We are Singapore」を運転手が一緒になって口ずさんでいる。
7月の週末はメイン会場のひとつである国会議事堂周辺の道路を封鎖して、軍隊による式典リハーサルが毎週行われている。大統領官邸の前では、日曜日の午前中になると「SG50」のお揃いのユニフォームを着た人達が集まり、こちらもリハーサルに余念がない。
祝賀パレードの目玉の1つは、シンガポール空軍の戦闘機による編隊飛行で、今年は初めて女性パイロットが参加すると新聞で報じられた。国旗に描かれた5つの星を示すパフォーマンスや、50という数字を象ったフォーメーションの練習飛行は、既に4回も見てしまった。見事なものだと感心する反面、市街地上空を戦闘機がものすごい轟音とともに何度も飛ぶことは日本ではとても考えられないとも思う。
シンガポールの国民は空を見上げながら、建国記念日を心待ちにしているように見えるが、今年は8月10日の振替休日に加えて、8月7日も建国50周年記念特別祝日となるため、彼らが楽しみにしているのは、案外4連休なのかもしれない。
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