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中国駐在員報告

2015年6月 経済
駐在員 : 石井亘


5月15日(金)から中国南方航空が静岡−南寧路線を開航した。南寧呉墟国際空港では同日9時過ぎから就航記念式典が開催され、南方航空広西支店代表、空港関係者及び税関、入国管理事務所職員とともに県上海事務所も参加し、地元テレビでも報道された。南寧国際空港からの日本便は今回の静岡便が初めてとなる。

同空港が所在する南寧市は中国の南端に位置しベトナムと国境を接する広西チワン族自治区の区都で、人口は約710万人。ベトナムの首都ハノイとは陸路で繋がっているなどASEAN諸国とも近く中国と東南アジアの関係において重要な都市である。

南方航空は翌16日から大阪(関西)−南寧便の就航も開始したが、両路線ともに現時点での搭乗者は日本旅行への参加者であり、旅行商品は静岡便と大阪便を組み合わせて行程が作成されている。南寧空港からの初便利用者は約130人、記念式典に合わせて集合写真を撮るなど旅行への期待が感じられた。旅行会社に聞いたところでは、初めての日本旅行という参加者が多いとのことであった。

今回の路線開設は増加を続ける中国からの訪日旅行需要に対応するものであるが、同時に南方航空広西支店や空港関係機関の路線拡充施策の一環でもある。関係機関が行った現地調査によれば、2013年2月の時点で、南寧市及び広西自治区での訪日旅行需要は日中関係の緊張等により旅行商品として成立しない水準まで落ち込んでおり、その状態から路線就航が実現したのは訪日旅行人気の回復・増加の現れである。

南方航空広西支店においては当路線の増便等も計画しているということであり、県上海事務所としても関係者との連絡を密にし、路線の維持・発展を目指していきたい。


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