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ヨーロッパ駐在員報告
2002年1月 政治 駐在員 : 森貴志
英国で反ユーロ導入報道
ブレアー首相が年末、新年を迎えるに当たっての国民向けのメッセージで、2002年1月1日から欧州12カ国で流通が始まる欧州単一通貨ユーロの成功は「英国にとっても大きな利益となる」と強調し、ユーロ参加を積極的に進める英政府の姿勢を明確にした。しかし、新年1日付の英大衆紙サンは、ユーロ(EURO)をもじって「あやまち(ERROR)の夜明け」と大見出しを掲げた社説を1面に掲載した。
同紙によると、「欧州12カ国の暴挙に英国が加わっていないのはありがたいことだ」、「ユーロは経済活動を円滑にするためだけのものでなく、選挙で選ばれたわけでもないブリュッセルの官僚とフランクフルトの銀行家による欧州支配に向けた大きな一歩だ」としている。
さらに「英国の貿易、雇用は欧州と深く結び付いている」と年末に訴えたブレア首相を批判し、「英国は海外からの投資を吸収する側であり、英国を必要としているのは欧州大陸の方だ」と述べて、ポンド維持を訴えた。
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