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ヨーロッパ駐在員報告
2000年2月 政治 駐在員 : 森 貴志
IRA、武装解除を拒否
アイルランド共和軍(IRA)が期限となっていた1月31日までに武装解除を行わなかったため、発足まもない北アイルランド自治政府が機能停止あるいは廃止に追い込まれ、同地域が再び英国政府の直接統治下に置かれる可能性が出てきた。
プロテスタントのアルスター統一党のトリンプル党首は、同日、IRAが武装解除に応じない場合、北アイルランド第一大臣を辞任する考えを明らかにした。ジョン・テイラー副党首は、武装解除を勇断できなかったシン・フェイン党(IRAの政治組織)のジェリー・アダムス党首の「弱腰」を非難したのに対し、アダムス党首は「武装解除は私が決定できることではない」とし、プロテスタント側や英国政府により自治政府が廃止されれば、将来的な武装解除はありえないと警告した。英、米およびアイルランド共和国政府や社会民主労働党(SDLP)などからの圧力にもかかわらず、IRAが態度を軟化する兆しはない。
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