中国駐在員報告
2012年10月 社会・時事
駐在員 ： 井口真彦
建設工事における事故の影響などを受けて開通が大幅に延期されている杭州の地下鉄１号線。本欄においても、以前、「今年の国慶節（10月1日）に開通することになりそうだ。」とお伝えし、６月の人民日報電子版でも４月には全線が完成、６月に試験運行を行い、国慶節前には開通する見通しとの記事が掲載されていたのだが、残念ながら10月１日時点でまだ開通していない。直近の報道によると、10月末に試運転を開始する予定とのことである。
６月にはメディア向けに内部のトンネルなどを公開し、車両や制御室の詳細が明らかになった。
８月23日には、地下鉄の試乗イベントが開催された。僅か13分ほどの試乗時間であったが、350人の市民が参加した。９月20日には駅スタッフや乗務員が秋の制服を披露した。
地下鉄１号線の５年間の広告経営権は、入札の結果、百霊時代伝媒集団有限公司が約５億元（約63億円）で入手し、既に杭州地下鉄広告の販売に乗り出している。
後年の開通が予定されている地下鉄２号線との乗換駅で、最も賑わう場所の一つと見られている「鳳起路」駅地下の商業スペースの店舗も決定したとのことである。
何度も肩透かしを食っている杭州市民は、それでも半信半疑のようだが、少なくとも今度の試運転だけは更に大幅に延期されることはなさそうだ。
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