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中国駐在員報告
2001年7月 経済 駐在員 : 外山 敬三
・江蘇省昆山輸出加工区
今、江蘇省昆山の輸出加工区が熱い注目を集めている。
昆山市はここ数年、国際都市上海に近いという立地条件を活かし、市としての規模を拡大し、産業を強化、対外開放を行い、技術の集中と拡大に努め、ハイテク産業の基地として発展させてきた。同市には現在、約300社のIT企業があり、投資総額は30億ドルを超えている。平面液晶ディスプレーの年間生産台数は120万台、ブラウン管は720万台、取引自動化システムは100万台、電子辞典は30万台、そしてノートパソコンの生産も既にある一定の段階に達している。
その昆山市に誕生した昆山輸出加工区は、工業区内に税関を持つ全国初の輸出加工区として、設立7か月で台湾系企業を中心に18プロジェクトの誘致に成功し、その投資額は8億1500万ドルで、進出企業のほとんどはエレクトロニクス、通信等のハイテク企業であり、7社は既に生産を開始しており、10社が現在建設中である。
輸出加工区は「国境の内・税関管轄外」ということにされており、免税、保税、税金還付等の優遇政策が摘要されており、これがハイテク企業の誘致、外資導入と輸出の拡大に大きな役割を果たしている。昨年初めまでに19省・市の54地区が国務院に輸出加工区の設立申請を提出し、第一陣として昆山市や浙江省杭州市等15か所の実験的輸出加工区が許可されている。
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