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北米駐在員報告
2002年2月 経済 駐在員 : 若梅真樹
・官民プロジェクトで燃料電池車実用化へ
エーブラハム・エネルギー長官は、デトロイトで開かれている北米国際自動車ショーの会場で、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、ダイムラークライスラーの3大自動車メーカーと協力して、水素を利用した燃料電池自動車の実用化を目指す研究プロジェクトを開始すると発表した。
“フリーダムCAR”と名付けられた同プロジェクトは、石油輸入依存度引き下げを目標とするブッシュ政権の新エネルギー政策に沿って打ち出されたもので、これにより、主に低燃費ガソリンエンジン車の開発を目的とした従来の官民プロジェクトは打ち切られることとなる。
水素が空気中の酸素と結合する際に発生するエネルギーを動力源にする燃料電池車は、排出されるのが水だけで“究極の低公害車”といわれ、世界の主要自動車メーカーが競って開発を進めている。しかし、装置の小型化やコスト削減、あるいは燃料供給ステーションの整備など解決すべき問題は多く、実用化にはまだ時間がかかるとみられている。
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