東南アジア駐在員報告
2011年8月 経済
駐在員 ： 長谷川卓
人口12億人の巨大市場として、日本企業の投資も増加しつつあるインドだが、インフラ整備の遅れ、中でも道路は最大の課題と言われている。
７月19日〜21日、インドへ出張し、ニューデリーから南西へ延びる高速道路を利用して、日系企業が立地する近郊都市のグルガオン、マネサ―ル、ニムラナを訪れた。無秩序な早いもの勝ち論理がまかり通る料金徴収所を通過する度に長時間の渋滞を繰り返す。高速道路なのに、高架・掘割ではないため、一般道と平面交差していて、交差点ではひどい渋滞が起きる。道路の真ん中でエンジントラブルを起こしたトラックが立ち往生している光景にも数回出会った。最も驚いたのは、中央分離帯を挟んで我々の車とは逆方向を進んできた自動車運搬用巨大トレーラーが、一般道との交差点で反対を走る我々の車線に強引に入ってきて、３車線以上を横切り、路側帯に駐車することだ。高速道路なのに、一部の区間では両側に商店やオフィスが並ぶので、路側帯が駐車場代わりになるからだ。高速道路なのに歩行者が横断し、自転車、バイク、三輪車、トラクターも通行している。高速道路なのに牛の群れが悠々と歩く姿を見たのは、ミャンマー以来のことだった。
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