東南アジア駐在員報告
2015年5月 経済 駐在員 : 芦澤裕之
平成27年3月の静岡県ミャンマー・タイミッションで、バンコク市内から車で約2時間のチョンブリ県にある本県関係企業、SUSピントン工場を訪問した。
SUSは、アルミを使ったフェクトリー・オートメーションのための装置等を製造・販売している。ピントン工場では、製造のほか、セールス、マーケティングも実施している。
営業担当者にお話を伺ったところ、平成26年後半から、円安に伴う日本製品との競争激化に伴い、タイ国内での品質やコストに対する意識が上がってきており、この結果、ファクトリー・オートメーション製品の需要が増えてきている、とのことであった。
東南アジアの中でも経済が発展しているタイでは、労働者の賃金が上がっているため、先に見たミャンマーなどに労働集約的な工程を移設し、域内での分業を進める動きが進んでいる。今回の視察では、さらに、タイでは機械化等による製造コスト削減が大きなテーマとなってきていることが分かった。一方で、物流環境がよいこと、インフラが整っていること、マーケットのポテンシャルが高いことから、タイには依然として魅力がある、との評価もある。本県企業が東南アジアへの進出を検討する際には、自社製品の置かれている環境を再評価した上で、どの国に進出するのが最適かを慎重に検討する必要がありそうだ。
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