東南アジア駐在員報告



2004年7月 経済
駐在員 : 橋本勝弘


シンガポール 通年GDP予想を上方修正 今後は中国重視

    5月の駐在員トピックスでも、「シンガポール 経済成長率急回復 中国、インドに次ぐ高成長も視野に!」というテーマで報告したが、シンガポールの経済が力強さを増してきた。5月の輸出が予想以上に好調だったことを受け、第2四半期(4〜6月)と今年通年の実質国内総生産(GDP)成長率をエコノミストが上方修正したと、地元のマスコミ(チャンネル・ニュースアジア)が報じた。
    DBS銀行(本社シンガポール)の経済市場研究を担当するフォン・チェンホン氏は「輸出が好調なため、第2四半期の予想を10%としただけでなく、通年予想も6.5%に上方修正した。」と述べ、また、金融管理庁(MAS)は、6月上旬エコノミストからの調査結果を受けて、今期通年では7.0%成長が見込まれ、4年ぶりの高い成長になると伝えた。
    アジアで今期、シンガポールより高い成長率が見込まれるのは、中国とインドということになりそうであるが、リー・クアンユー上級相は6月下旬、南洋工科大学(NTU)で開かれた中国研究者の国際会議で演説し、「中国の発展にかかわるにはバイリンガルであるだけでは不十分で、相手国の文化も理解する人材の育成が重要だ」と述べ、「優秀な学生からさらに選りすぐって、言語だけでなく、中国の文化、歴史を深く理解する者を毎年数百人育成するのが課題だ。」と中国重視を強調した。
    リー上級相の発言は、常にシンガポールの発展にとって何が必要かを明確に述べている。














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