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中国駐在員報告

2013年11月 行政
駐在員 : 井口 真彦


     雲南省の昆明市で10月24日から27日に亘り開催されたCITM2013に静岡県として出展し県の観光をPRした。
    (1)雲南省の概要
      雲南省は、中国の最西南部に位置し、南部でベトナム、ラオスと、南部から西部にかけてミャンマーと国境を接している。また、北西部はチベット自治区、北部は四川省、北東部は貴州省、東部は広西チワン族自治区と接する。緯度としては、伊豆諸島南端とほぼ同じ位置にある。
    上海から省都である昆明市までの距離はおよそ2,000キロで、飛行機で3時間ほどかかる。多くの上海人にとっても異郷の地であろう。
      省の面積は39.41万kuで、日本とほぼ同じ広さに4,700万の人口を有する。中国には55の少数民族が存在するが、25の少数民族(うち15民族は雲南省にのみ居住)が暮らす雲南省は“少数民族の宝庫”で省の人口の三分の一を占めている。また、昆明市内でも標高が2,000m近くあることから、スポーツ選手が高地トレーニングを行う場所として名高い。
    主要産業は、観光と花卉栽培である。6,000m級の連峰が連なる北のチベットから、タイ族が住み東南アジアを感じさせる南のシーサンパンナまで、一度に堪能できる多彩な観光資源が魅力である。また、少数民族を対象とするツーリズムが盛んで、各民族の多様な文化を体感できる。
    昆明の気候は、全般に温暖で暮らしやすいが、省南部の低地では亜熱帯性気候、北部の高山地帯では亜寒帯性気候と多様性もある。このため、動植物の種類が豊富で、特に園芸の分野では新種の花卉の産地として知られる。昆明は、1999年に中国で初めて世界園芸博が開催された都市となった。
    また、雲南省は、2009年に胡前国家主席によって中国西南地域の対外開放の拠点とされたことから、本年6月には第一回中国・南アジア博覧会が昆明で開催されるなど中国におけるASEAN・南アジアへの玄関口としての重要性が注目されつつある。
    新しく開港した昆明長水国際空港は、中国でも4番目に大きな国際空港であり、上海経由の関西便、ヤンゴン、バンコク、シンガポールなど国際線7路線、香港、北京、上海など国内線40路線が乗入れている。
    (2)出展の経緯と成果
      CITM自体は、中国国家旅局が主催するアジア最大級の旅行博覧会で、中国の旅行業界にとっては、一年で最大のビッグイベントのひとつである。開催地は上海と昆明と決められており、一年ごとに交互に開催される。実は、昨年上海で開催されたCITMに県ブース出展の予定があったが、中国側の諸事情により残念ながら日本の参加は見送られた。
      さて、本年7、8月に静岡便を利用して静岡を訪れた多くの中国人観光客がどこから来たのかを分析すると、湖北省の他には、雲南省、広西チワン族自治区、陝西省など中国中西部から来ていることが分かった。今回、CITM出展を決めたのは、このような雲南省の旅行社、個人に対して静岡をPRしようと考えたためである。
      また、雲南省の旅行社によると、静岡便を利用した理由は、夏休みの日本への旅行需要が大きく回復したのにもかかわらず、日中関係の影響で航空機の減便、機材の小型化が続いていたことから、成田、関空だけでは、座席が確保できなかったためという。首都圏空港の補完という、まさに静岡空港の存在意義のひとつが浮き彫りにされたと言ってよい。今後、中国の地方経済が沿岸部に追いつくにつれて、中西部に住む多くの中国人が日本を訪れることが予想され、静岡空港の持つポテンシャルがさらに生かされる可能性が高いと思う。
      雲南省の旅行業界では、中国有数の観光地であるため、これまでは日本からのインバウンドが中心で、日本へのアウトバウンドは、始まったばかりのようだ。したがって、日本の観光情報、商品造成のノウハウも少なく、今回初めて静岡空港の存在を知った旅行社も多かった。一部の旅行社は、これからアウトバウンドでもビジネスができると踏んで、本格的に力を入れようとしている。今回の出展では、静岡への送客を見込める有力な新興旅行社数社との関係を構築できた。
      また、静岡便を使った旅行商品を企画している上海の旅行社と雲南省の旅行社の提携を促進することで、静岡便の利用者拡大につながる機会の提供ができたので今後に期待したい。CITMは全国から旅行関係者が集まるイベントのため、雲南省だけでなく武漢から来た旅行社との連携もさらに深めることになった。もちろん中西部だけでなく、上海周辺も大きな市場であるが、特に上海は団体旅行から個人旅行にシフトしつつあり、地方とは異なったアプローチが必要だと考えている。


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