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中国駐在員報告

2005年1月 経済
駐在員 : 小杉 長生


中国の自動車産業事情

    中国では昨年から車の値下げが続いている。
    上海大衆(フォルクスワーゲン)では「サンタナ3000」、「サンタナ」、「パサート」を昨年6月と9月に2回値下げし、値下げ幅はそれぞれ5,000〜10,000元であった。韓国の現代自動車も「ソナタ」を21,800〜15,000元値下げし、149,800〜228,000元とし、「エラントラ」を14,000〜15,000元値下げして、112,800〜151,800元とした。
    また、一汽豊田汽車(トヨタの合弁会社)も「カローラ」を18,000〜25,200元値下げし、最も安いクラスの価格を139,800元とし、ヴィッツも13,000元〜15,000元値下げをした。
    この値下げは販売予想が外れ、メーカー及びディーラーの在庫が急激に増えたための対応で、その結果、値下げと販売数の低下により昨年1月から10月の完成車メーカー129社の利益が昨年同期比11.7%減となった。
    業界では「減益の原因は原材料の高騰や市場を過信したメーカーの不合理拡大戦略による在庫の急増による値下げ」と分析している。
    中国汽車工業協会(中国自動車工業協会)によると1〜11月の乗用車の年間販売台数は207万9,000台で、伸び率は昨年同期比16.9%の増に止まり、通年でも昨年度の伸び率83.3%増を大きく下回りそうである。
    国家統計局も年当初280万台と予測していた乗用車の年間販売台数を9月には239万台に下方修正した。12月現在、既に乗用車の在庫は10万台を超え、自動車全体の在庫は少なくとも40万台に上ると見られている。
    現在の自動車市場は自動車ローンの引き締め、燃料代の上昇などとともにメーカーの無計画な値下げによる値崩れが消費者の買い控えやメーカーの信用失墜につながっており、市場鈍化の状況にある。
    今後の市場回復は、値下げ以外にどれだけ消費者を惹きつける戦略を打てるかにかかっており、独フォルクスワーゲンでは戦略の見直しを既に始めているところである。しかし、日系メーカーの中には市場シェアの確保を目指し、事業拡大を表明しているところもあり、市場の先が見えない中、減産か増産かで各メーカーの戦略が注目されている。
    このような状況においても、将来的な中国の自動車市場は拡大することが明らかで、中国汽車工業協会では、生産台数が既に400万台を超え、米国、日本、ドイツに次いで、現在世界4位の自動車生産国となっている中国が、2010年までに世界3位になるとの見方を示している。


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