オランダ総選挙、与党惨敗
オランダ下院(150議席)の総選挙の投票が5月15日に行われ、中道右派で最大野党のキリスト教民主勢力(CDA)が議席を29から43に伸ばして第1党になり、党首が暗殺された右派新党フォルトゥイン党(LPF)も26議席を獲得した。逆に、連立与党であった労働党と自由民主党はともに23議席、第3与党の民主党も8議席に、それぞれ後退した。
中でもフォルトゥイン党は、移民排斥、イスラム教徒を敵視する政策を訴え、3月の地方選挙で17議席を獲得して以来、今回の選挙結果が注目されていた。特に6日には、ピム・フォルトゥイン党首が6発の銃弾を受けて暗殺されたことから、同情票も流れたとみられ、第2党に躍進することになった。
16日付の「ファイナンシャル・タイムズ」でも、「Dutch swing to right after Fortuyn's murder」(フォルトゥイン暗殺後オランダ人は右寄りに)と一面で報じ、CDAのバルケネンデ党首とのインタビュー内容も載せ、その動向を注視していた。