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中国駐在員報告

2012年8月 行政
駐在員 : 野村 芳一


    ・出展にかかる経緯
     
    7月6日から8日まで武漢市内で開催された華中旅遊博覧会(主催:国家旅遊局、湖北省人民政府)に静岡県のブースを設けて、静岡便を使った中国人観光誘客のためのPRを行った。この展示会が武漢延伸直後のイベントとして静岡のPRに最適ということで参加を決めたものである。
    参加してみると上海などで通常行われるような展示会とは、全く異なる状況に大変驚いた。同時に収穫もあったので、その状況を報告する。
    ・出展準備
    展示会に参加する場合、申し込みから出展ブース設営、当日の運営に至るまで、スケジュールが決まっている。出展者は、いつまでに何を準備すればよいのか、目算が立つものだ。ところが、今回は、そのような常識は全く通用しなかった。事前の情報がほとんど無い状況であった。会場内の展示ブースの位置さえわからず、ブースに必要な備品についても、何が幾らで借りることができるのかも不明であった。
    ・会場の状況
    会場に到着した時に目にしたのは、開会の前日であるのにもかかわらず、絨毯もまだ敷かれずに、ブース装飾作業の金槌の音が鳴り響き、塗装のペンキの臭いが充満している光景であった。会場には、県と一緒に参加した焼津市、藤枝市の職員も同行したが、一同その状況に呆然と立ち尽くすしかなかった。我々の展示ブースの準備も不完全なため、持参したポスター類も全く張ることはできず、前日の準備は殆どできなかった。
     とりあえず事前に会場宛に送ったパンフレットやパネルの状況を確認すべく倉庫まで足を運んだ。倉庫に物を置く場合は、1日1平米当たり幾らかの賃料を取るということだったので、それなりの設備を想定していたが、甘かった。会場の裏の倉庫と思われる場所は、扉も確認できないようなバラック同然の建物で、大型扇風機が音を立てて風を送る中で、管理者と思われる中年女性が仲間と賭けマージャンをしている最中だった。荷物は見当たらず、上海から運送を委託した物流業者に確認すると、武漢に届いているが、会場倉庫の担当者と連絡がとれなかったため、業者の倉庫に保管されているということが判明し胸をなでおろした。
     翌日の朝、会場の状況は、一変しており、よく目にする普通の展示会場になっていた。徹夜作業の成果だろうか、何も知らない人が見たら昨日の光景は想像できなかったに違いない。ブースの周辺には、一見不審な業者がうろうろしており、その業者に備品のレンタルを申し込むという。事前に展示会担当者と電話で話しても、会場にいかないと分からないとの説明一辺倒だったのは、このことだったのだ。その他、「静岡県」の看板をもうひとつ増やした方がよいと勧める業者もあらわれ、値引き交渉の結果、ブースは見栄えのするものとなった。
    ・出展の状況
     このように前途多難で本番の混乱も予想されたブース展示であったが、ふたを開けて見ると、他の外国ブースが説明者もあまりいない状況であるのに比べ、焼津市、藤枝市の職員を始め、一生懸命取り組んでいる静岡ブースは大変な人気となり、パンフレット、資料類は予想以上に早く配り終え、多くのメディアが取材に訪れた。
     また、第一日目6日の午後、湖北省内の旅行社を対象に観光セミナーを開催した。このセミナーも当日まで会場が分からない状況だったが、湖北省旅遊局が声をかけた旅行社、メディアから予想以上の60人を超える参加者があった。湖北省旅遊局副局長のあいさつは、15分を超える熱弁でそのほとんどが静岡のPRであったことにも、大いに感激した。TV局や新聞社などのメディアからの注目度が高かったことも特筆に値する。
    ・総括
     全体としてブースは盛況で、外国出展者ということで目立っていたこともあるが、武漢には、想像以上に日本に興味を持っている人が多いということがわかった。また、週7便の福岡線と週2便の成田線しかなかった武漢にとって、週4便の静岡線は、日本へ行くために重要な手段と言えそうだ。この点は、日本便が数多い上海とは全く異なるので、旅行社の静岡への関心度も高いものを感じた。それまで、湖北省の旅行社でコンタクトがとれるのは、数社だったが、今後、展示会期間中に知り合えた多くの旅行社に静岡の情報提供を行っていきたい。
     中国と交渉した経験のある人は、お分かりかと思うが、訪問の約束などが直前まで確定しないことが多い。確定しないまま見切り発車ということもままある。細かい内容まで事前に調整されていないと不安な日本人には、イライラすることが多い。ただ、信頼できる相手方の場合は、たいてい現場では、うまくいく。少なくとも体裁は整える。今回の場合もいかにも中国的といえる展示会であった。


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