中国駐在員報告
2019年3月 社会・時事 駐在員 : 土屋 岳久
中国は国土面積はもちろん、人口も経済規模も大きな国であることは周知の事実だろう。しかし、日本で育った私たちにとって、中国という国がデータ上では見えていても、実感が伴わないことはある意味で当然なのかもしれない。
中国に赴任してから様々な都市を実際に訪問するにつれ、中国国内各地方の文化や風土の差異が、日本国内のそれより遙かに大きいことを実感している。
例を挙げると、食文化では「沿岸部都市の人は生魚を食べるが、内陸部都市の人は生魚を食べない」、旅行意識では「上海では高額でも良い行程が受け入れられるが、北京では完全に価格勝負である」等、まさに十都市十色の違いがある。そのため、私たちも各都市で観光PR等をする際には、事前にその地方の特徴を勉強し、それに合わせたプレゼン内容を組み立てる。それでも実際に現地へ行くと予想外の反応が返ってくることもある。
ニュースや会話の中で「中国では〜」と中国が語られることに対して、私たち日本人は「日本では〜」と同じ感覚で違和感なく受け取る方が多いと思う。しかし中国においては、「中国の北京市では〜」や「中国の広東省では〜」など都市を明確にしないと語弊が生じる場合がある。少なくとも「中国の沿岸部では〜」や「中国の内陸部では〜」など大きな区分けは必須であるため、上海事務所から情報発信をする際にはミスリードをしないよう私も注意をしていく。
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