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中国駐在員報告

2012年8月 行政
駐在員 : 井口 真彦


     浙江省杭州出張で定宿としているホテルのすぐ隣に、5つ星の高級ホテルがある。そのホテルが昨年秋、「フカヒレ決別宣言」を発表した。フカヒレを使用した料理の提供、調理、販売を今後行わないというものである。
     フカヒレは、サメのヒレの中の糸状軟骨で、高級中華料理に欠かせない食材である。そのフカヒレの消費量は、中国大陸、香港、台湾で全世界のほとんどを占めているとの調査結果もある。
     同ホテルには、もともとフカヒレを使用した料理が6品あった。すべてのフカヒレ料理を中止すれば、フカヒレ料理の年間売り上げ約600万元(約7千200万円)を失うが、断固たる決意を持って行うと総料理長は述べている。
     同ホテルのこのような決断のきっかけは、背ヒレや尾ヒレを切られたサメが、海底へと沈んで死んでいく様子が収められている映画「OCEANS」を社長が見たことであり、この映画が国内で放映されて以降、多くのネットユーザーが「フカヒレを食べないようにしよう!」と呼びかけ始め、海鮮レストランでフカヒレを注文する人も少なくなってきたとのことである。
     その後も同様の措置を取るホテル、レストランの情報が散見されていたが、このような動きが広がる中、7月初め、中国国務院(中央政府)が、フカヒレを公務接待の際に出さないよう幹部ら公務員に指示することを決めたとの報道があった。3年以内に公務接待規定として策定されるという。
     規定の目的は、サメ類の保護や、公務接待の経費削減のためとしている。
     当地のテレビでは、昨年引退した元NBAのバスケット界のスター・姚明が、「食べなければ、殺す必要はなし!」というようなフレーズを口にしてフカヒレの使用禁止を訴えている。
     数年後には中国料理の食卓からフカヒレが消える日が来るかもしれない。


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