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中国駐在員報告2012年12月 その他 JNTO(政府観光局)が11月16日に公表した10月の訪日外客数推計値によると、中国からの訪日外客数は、71,000人であり、2010年の同月と比較すると(2011年は東日本大震災の影響が大きいことから、2010年を比較対象とすることが多い。)3割強の減少となった。9月11日の尖閣諸島国有化以後、団体旅行のキャンセルが見られ、10月の国慶節休暇を始めとする訪日旅行需要に影響を及ぼした。新規予約の鈍化の影響もあり、前月に比べ減少幅が拡大したという。
このように、厳しい環境が続いている訪日観光の状況だが、今後どのようになるかについては、はっきりとした予想は立てにくい。 現在、大手旅行会社のウェブサイトから目的地を日本として検索してみると、旅行会社によって件数は数件から数十件と様々だが、実際に12月、1月の訪日旅行商品が売られている状況を確認できる。 旅行関係者には、(根拠は明言しないものの)春節(旧正月)の頃には、訪日旅行が回復するといった予想をする人が多い。これについては、回復して欲しいという旅行業界の期待を込めたものというような気がする。また、日本の選挙の結果がどうなるかについて、強い関心を示す人が多い。政治的な問題の解決が短期間では見込めない中で、訪日旅行が回復することに明るい見通しを持てない人もいる。いずれにしても中国からの訪日観光は、政治的な影響が少なくなると急激に回復する可能性があるので、それに備えてやるべきことは、やっておかなければならないと思う。 |
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