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東南アジア駐在員報告
2002年1月 政治 駐在員 : 岩城徹雄
インドネシア政界に新たな火種
インドネシア国会議長で連立与党のゴルカル党の党首でもあるアクバル・タンジュン氏の不正疑惑が浮上し、同氏の政治責任を追求する声があがっている。
これは1999年に、当時のハビビ大統領の政権で国家官房長官を務めていたアクバル氏が、経済危機克服のための食糧庁資金のうち400億ルピアを着服したのではないかとの疑惑。アクバル氏はこの資金は生活必需品調達の費用として民間財団が受け取ったとしているが、ドイツで証人喚問を受けたハビビ氏ら関係者の証言ではアクバル氏の主張が否定されている。
ゴルカル党はメガワティ大統領率いる闘争民主党に次ぐ2番目の多数派であり、内閣にも3人の閣僚を送っているが、ゴルカル党を含む3会派以外のほとんどが責任を追求すべきとの立場をとっているため、事態の展開次第では大統領の政権にも影響が及ぶことが懸念されている。
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