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東南アジア駐在員報告2005年1月 政治 シンガポール 津波被害への支援“a small nation with a big heart”
リー・シェンロン首相は、首脳会議において、シンガポールは小国ながら被害を受けた地域に地理的に近いことや、通信や運輸面で発展していることから被災地で迅速な救援活動を展開できるなど、大いに貢献できる旨、表明した。 また、7千人以上が参加した9日の追悼集会で、首相は国民(個々人、軍隊、警察、国防軍、各省、各機関、各組織体)の一丸となった迅速な支援に感謝と敬意を表し、併せて、「a small nation with a big heart(大きな心を持った小国)」と述べている。 ここシンガポールは、震源地から約1,000km(アンダマン・ニコバル諸島に相当、ちなみにスリランカで約1,500km)の場所に位置する。相当な被害が出ているのではとの心配をいただいたが、地震発生当日(12月26日)は、シンガポール本島の一部の地域で微震が感じられた程度であった。シンガポール国家環境庁によると、シンガポールを震源地とする地震が発生したことはこれまでになく、津波の被害も1度もないとのことである。清浄と徳を、そして風水を重んじる国民性がシンガポールを災害から守っているのではとの思いがした。 奇しくも、今回の災害により、津波(TSUNAMI)という言葉を世界に知らしめるとともに、支援を巡って、 大国日本の真価が東南アジアで問われている(日本の援助は、資金提供5億円、医療支援を行う援助隊の派遣、自衛隊による輸送支援・衛生状況改善支援、津波早期警戒システム構築への支援など。)。 |
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