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中国駐在員報告

2004年8月 行政
駐在員 : 小杉 長生


中国の汚水処理について

    中国の水道事情やトイレ事情はよく話題に登るが、その後の処理状況についてはあまり知られていない。
    静岡県からの環境視察団や上海で浄化糟を販売している県内企業から話を聞くと、「大部分が垂れ流しだ。」とか、「中国の農村部ではまだ環境に対する意識が低いので浄化槽の設置は難しい」等の話がある。
    都市部については、国の環境保護局が、「全国の61.5%の都市に汚水処理場がなく、生活排水による水質汚染が深刻化している。市以上の都市は660都市、人口は3億5,000万人あり、人口の増加に伴い都市部の生活排水が年平均5%のペースで増加している。」と報告されている。
    現在の廃水処理基準は1998年1月1日に実施された「中華人民共和国国家標準廃水総合排出標準」で業種ごと及び水域ごとに廃水処理基準が定められている。その基準は処理の程度によって、三級に分かれている。
    一級処理は初級処理と言われ、廃水に漂う微粒子を除き、廃水中の酸とアルカリを中和させる処理である。処理は格子上の柵を通した後、固形物を沈め、その後、微粒子を沈殿させるなどの物理的処理を行っている。しかし、廃水中のコロイドと溶解した有害物に対しては有効でないため、処理程度が低いと言われている。
    二級処理は生物処理と言われ、廃水中のコロイドと溶解した有機物を取除く処理であり、活性汚泥法と生物濾過池法等を使って行う。処理後、80%〜90%の有機物が除かれる。
    三級処理は深み処理と言われ、微生物、分解できない有機物、燐、窒素や可溶性の無機物を含め、二級処理後も残る有害物を除く処理である。化学凝固、砂濾過、活性炭吸着、オゾン酸化、イオン交換等の方法がある。
    三級処理後は、工業用水、農業用水、飲用水に使用が可能なレベルに達すると言われている。
    大都市上海の現状は廃水処理率がまだ低い状況である。毎日排出される530万立方メートルの廃水の内、37.2%は直接川に流されている。43%は一級処理をされて排出されている。二級及び三級処理される廃水は19.8%つまり104.94万立方メートルしかない。
    上海市では2003〜2005年の環境保護計画により、廃水処理に対し、131億元を投資し、2005年末までに一級から三級までの廃水処理率を現在の62.8%から70%に引き上げる予定である。
    いずれにしても、経済発展に伴う都市部の急激な人口増加が汚水処理施設の不足や排水管の整備不足を招き、併せて処理費用の徴収システムの不備が汚水処理の問題解決を困難にしている。


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