中国駐在員報告
2014年3月 行政 駐在員 : 野村 芳一
中国東方航空は、3月30日から上海経由の静岡−上海・武漢線を従来の週2便から本来の週4便に復活させる。中国東方航空静岡支店によると、利用客の回復が見込めるため、夏スケジュールへの切り替えにあわせて本来の運航体制に戻すという。
中国東方航空は利用客の低迷に伴い、上海経由の静岡−武漢線を2012年秋から、13年8月を除き週2便で運航していた。現在は月曜日と金曜日の週2便だが、3月30日からは水曜日と日曜日を加え週4便となる。
本年1月下旬に中国東方航空の武漢支社を訪れ、幹部に週4便再開を働きかけた際には、まだ慎重な態度であったので、正直なところ、このニュースを聞いたときは、うれしさを感じたばかりでなく、多少驚きをもって受け止めたことも事実である。
現実には、就航からこれまで、需要が少なくなる10月からの冬スケジュールでは、週2便への減便が通常であったことから、今回の機会で増便を逃した場合、来年までは増便が難しくなる状況だった。事務所として、旅行会社などを通じて静岡便利活用の方策を尽くしてきたことも後押しをしたものと信じている。
また、中国から日本を訪れる観光客数が、日中関係悪化前の水準を上回るほどに回復しているというが、今回の復活はそれを如実に示してもいると思う。
日中の航空便に関しては、この他に上海を拠点とする吉祥航空が1月末から沖縄線を週4便就航、中国南方航空が2月から広州−沖縄線を週4便就航している。さらに、上海を拠点とする格安航空会社の春秋航空が、3月15日から関空線をデイリー便で、中国国際航空が3月から、仙台−北京線(週2便)と天津−関空線(週3便)をそれぞれ再開・就航する予定となっているなど、国同士の政治的対立を尻目に再開・就航ラッシュと言ってよい状況である。
静岡空港には、中国東方航空の他にも関心を示している中国の航空会社があることから、週4便の固定化や更なる増便を目指すとともに、本庁の空港所管部署と連携をしながら、新規路線の開拓にも努めていきたい。
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