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中国駐在員報告

2014年5月 行政
駐在員 : 野村芳一


県議会議長を団長とする浙江省交流・中国事情調査団の随行で4月23日から25日にかけて大連市を訪れた。今回は、21日から浙江省杭州入りした調査団と現地で合流し、大連市と上海市での行程について同行したものである。
中国では、遼寧省、吉林省、黒竜江省の3つの省を総称して東北三省と呼んでいる。この地域内の人口は約1億1千万人、面積約79万㎢、GDP約5兆元(=80兆円)で中国全体のほぼ1割弱の規模となっている。2012年におけるGDPの前年比伸び率は、各省とも10%を超えており、沿海部に比べ今後の成長の余地が残されている地域と言える。
中でも、遼寧省にある大連市は、日清戦争、日露戦争の戦場となったところで日本の占領下にもあったため、日本と大変に縁の深い都市である。市内には、日本統治下で造られた建築物や路面電車、郊外の旅順には203高地など、日本と中国の歴史が刻まれた場所が観光資源として数多く残されている。
また、極めて親日的で日本語を学ぶ人の割合が多く、ホテルやレストランの従業員も流暢な日本語を話す人が多い。上海よりも日本語が通じるのではないかと感じたほどである。東北3省も同じ傾向で、3省合わせると、中国全体の日本語能力試験一級合格者の20%を占めると言う。大連市では、尖閣国有化直後の反日デモも起きてはいない。
大連市の常住人口は、669万人で、遼寧省の第二の都市である。東は黄海、西は渤海、南は山東半島と海を隔てて向かい合い、山も海もある地形であることから、移動する車窓からの風景は、どことなく日本に似ていて、伊豆の山道を走っているような気にさえなってしまった。
主要産業は、製造業全般といい、特に経済技術開発区に多くの日本企業が進出している。本県関係では、焼津水産化学工業、スター精密などが拠点を構えていて、上海に次いで進出企業数が多い。
私たちが訪問したジェトロ大連事務所の荒畑所長によると、輸出加工型製造業中心の日系企業は、中国人従業員の賃金の上昇と円安の影響で大変厳しい状況のところが多いと言う。一方、経済開発区でだしの原料を製造している焼津水産化学工業の佐藤総経理のお話では、健康食品などの市場は日本のほぼ15年前の状況で、まさにこれからが消費拡大の本番だということだ。やはり中国において輸出加工型モデルは、すでに限界であり、製造業なら中国で作って中国で売る内販型でなければならないということ、新しい市場が今後開拓される可能性が大きいことを改めて確認した次第である。


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