台湾駐在員報告
2016年12月 経済 駐在員 : 内藤晴仁
台湾中南部に位置する高雄市、台南市、屏東県(へいとうけん)、雲林県等は農水産業が盛んな地域として名高い。このたび、第二回台湾国際漁業展及び第一回台湾国際果実野菜見本市が高雄国際展覧館で開催された。今年2回目を迎える台湾国際漁業展は日本からの出展者が増え、中国、オーストラリア、香港、マレーシア等からのバイヤーが視察に来る等、昨年度以上に国際色が豊かな内容となった。
台湾は漁業が盛んな地域であり、中でもマグロやカツオの2013年漁獲高は世界第4位(日本は第2位)、同年のサンマの漁獲高は世界第1位(日本は第2位)である。展示会では台湾でも人気のマグロやシラス、桜海老、うなぎ等が並んだほか、日本から輸入したホタテやカニ、ブリ等にも人気が集まっていた。
展覧館の別エリアでは、今年度初開催となる台湾国際果実野菜見本市が行われており、こちらは一般来場者を中心とした台湾特産の農産品等の展示、販売が行われていた。展示販売された野菜や果物のほとんどが、「有機栽培」「非因素(遺伝子組み換えでない)」を全面にPRしており、台湾での食の安全や健康意識の高さが感じられた。
この展示会視察の機会を利用して、台湾最大級の農業県である屏東県内の農業施設を視察した。熱帯に位置する屏東県は、パイナップル、バナナ、マンゴー、レンブ(ジャワフトモモ)といった台湾を代表する果物の宝庫である。現在、屏東県では農業の近代化及び農産品の輸出拡大に力を入れており、視察先からは、今後日本向けの果物輸出を拡大していきたいとの話があった。
なお、主催者によると、来年度は同時期に同会場でフラワー展示会の開催も企画中とのことであり、農水産業に力を入れる台湾当局の強い意気込みが伝わってくる。農水産業に関心のある方は、台湾中南部まで足を運ばれてみてはいかがでしょうか?
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