韓国駐在員報告
2020年10月 社会・時事 駐在員 : 小関 克也
韓国では「不正請託および金品など授受の禁止に関する法律」によって公務員等への贈り物の額が制限されているが、新型コロナ禍で苦しむ農水産業を支援するために、日本のお盆に相当する10月初めの「秋夕(チュソク)」向けギフトに限り、上限額が10万ウォン(約9,000円)から倍の20万won(約18,000円)に増額された。
コロナ禍で「秋夕の帰省を諦めた人が、配送可能なギフトの購入に流れた」との分析もあるが、法律の一時改正の効果は大きかった模様で、韓国の大手デパート新世界百貨店によれば予約販売を始めた8月24日から9月27日までの秋夕ギフトセットの売上額が前年同期比19.6%増加し、中でも農産物が16.2%、畜産物が19.6%、水産物が20.1%も増加したとのこと。別の大手デパート、ロッテ百貨店でも秋夕向けギフトの売り上げが過去最高を記録したそうである。
経済危機克服への緊急対策とはいえ、規制されている上限額(しかも公務員向け!)を急に増やすという日本では考えられない対策が直ぐに打ち出され実施されるところはいかにも韓国的というべきか。
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