ヨーロッパ駐在員報告
2000年3月 社会・時事
駐在員 : 森 貴志
グレゴリオ暦(今年は400年に一度の閏年)
今年の2月29日は400年に一度と言われる閏年である。現在、世界中のほとんどの国で用いられている太陽暦(グレゴレオ暦)は、西暦年数が4で割り切れる年を閏年とするが、100で割り切れる年については、その商が4で割り切れるもののみが閏年とするというものである。
この暦法は、ローマ法皇グレゴリウス13世が復活祭の季節を一定の範囲におさめることを目的にして定めたことからグレゴレオ暦の名がある。細かい経緯は省略するが、1582年教皇の教書によって改暦案が発表、実施されたものである。しかし、複雑な国際関係、宗教的対立から、全世界的に施行されるまでには300年以上かかっており、最初に同時実施したのは、イタリア、ポーランド、ポルトガル、スペイン、少し遅れて、フランス、ベルギーが、さらにドイツやオランダへと続くが、カトリックの州に対して、プロテスタントの州はやや遅れ1700年代に入ってから採用したという。やがて他のヨーロッパの各国に広がっていくが、同一国内でも州によって宗教上のことから施行がずれていったとのことである。
ちなみに日本が現在の暦を採用したのは、1873年であり、その後中国、旧ソ連がこれに続くが、ほとんどの国が年の途中から開始したのに対し、日本は1月1日から新暦を採用したのは興味深い。
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