3月、4月の訪日旅行予約のほぼ全てがキャンセルとなった最悪の状況を打開し、訪日旅行再開を目指す取組みが始まっている。
日本政府観光局シンガポール観光宣伝事務所は、原発事故の風評を払しょくするための日本の現状説明及び新たな目的地を紹介するセミナー「Revival of Japan Bound Tourism 2011」を4月19日及び26日に開催した。講演者として参加した旅行商品造成会社スタッフは、4月中旬に日本を訪問した際の感想として、「訪日前は、東京も震災の影響を大きく受けていると聞いていたが、安全な状況にあることが分かった。実際に自分の目で見て、(訪日旅行は)販売できると感じた。」と伝えた。
また、訪日旅行専門の旅行会社・プライムトラベル社が4月29日〜5月3日、震災後初めての団体ツアーを催行した。シンガポールでの訪日旅行ブームの創出者と言われる同社会長・西村勉氏自らが、ツアーに同行して日本の安全をアピールした。業界への影響力を持つ同社の動きは、他社の訪日旅行復活を加速させるものと期待されている。東京以西と北海道へのツアーに限定されるが、徐々に訪日旅行再会の兆しが見えているようだ。