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中国駐在員報告
2002年4月 経済 駐在員 : 外山 敬三
・第12回華東輸出入商品交易会(華東交易会)開催される
3月1日から7日まで、上海で第12回華東交易会が開催された。この交易会は1991年に始まり、地方交易会としては最大規模の交易会で、広州交易会に次ぐ規模である。今回は中国のWTO加盟後初めての交易会として注目を浴びた。
出展品目は、服飾品、工芸品、軽工業産品が中心で、約2,800の企業が参加し、7日間で世界154の国と地域から13,646人(昨年の29.1%増)が訪れ、成約額は16.89億ドル(昨年の10.2%増)成約額の約30%が日本との契約であった。静岡県からも、中小企業の経営者等総勢35名の経済交流ミッションを組んで視察に訪れ、商品の豊富さ、華やかさ、そして中国の技術の高さに感心しながら展示品をつぶさに観察していた。
私自身は、華東交易会は昨年に続き2度目で、服飾関係は昨年と大差無く余り目を引くものは見られなかったが、工芸品の分野はどのブースも華やかでいつも多くの人が集まり、バイヤーや一般の参観客の出入りが絶えない感じであった。
そんな中で、とりわけ人気が高かったのはローソクを展示したブースで、展示棚には果物をかたどったローソク、昔風のガラス瓶の中に詰められたローソク、誕生日のメモリアルローソクなど、100本以上の精微なローソクが並び、顔を近づけると芳しいにおいが漂っていた。出展者によると、毎年デザイナーをヨーロッパ等に派遣し、最も新しい流行をデザインに取り入れており、わずか1本0.5元のローソクが年間輸出高2千万ドルのビッグビジネスに変化しているとのこと。まさに商才と運があればチャンスはいくらでも転がっている今の中国をよくあらわしていた。
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