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中国駐在員報告
2012年7月 行政 駐在員 : 井口 真彦
6月8日、静岡県浙江省友好提携30周年記念事業の一つとして、両県省主催による「静岡県・浙江省2012緑茶博覧会」が、浙江省杭州市の浙江世貿国際展覧センターにおいて開幕し、浙江省民を中心に多くの方の参加を得て、3日間にわたる博覧会は10日、成功裏に閉幕した。
博覧会開催に当たり、川勝知事を団長として静岡から参加された訪問団は総勢270名を超え、開幕前日にチャーター機で到着した知事一行は浙江省のトップ、趙洪祝・中国共産党浙江省委員会書記に、表敬及び同日夜の交流会で温かく迎えていただいた。
また、開幕当日には、4月に静岡を訪問された夏宝龍・浙江省長に、歓迎宴及び中国民族音楽観賞会を催していただき、音楽観賞会では4月の静岡での演奏に引き続き、省長自ら二胡の演奏を披露されるなど、心温まるおもてなしを受けた。
省長歓迎宴には、浙江省人民代表大会副主任や政府秘書長、各庁長なども出席されたのだが、実は、この時期にこのように浙江省人民政府幹部がこのような場で顔を揃えて歓迎していただいたことは、極めて異例で破格の扱いであったと言える。
というのは、6月6日は、趙洪祝省党委書記が主催する中国共産党浙江省委員会第13回大会という大きな大会が開かれており、書記、省長その他の幹部は同大会の会議に出席し、報告等を行う必要があり、また、同時に6月8日から11日にかけて、省の重要なイベントである「浙江投資貿易商談会」が寧波市において開催され、省長はそちらにも参加する必要があるなど、大変多忙な時期だったのである。
その共産党大会では、趙書記は、2016年の域内総生産(GDP)を5兆元超とする目標を示した。11年の実績が3兆2,000億元であるから、今後5年間で年平均2桁の成長が必要となる数字である。
また都市部住民の1人当たりの年間可処分所得を5万元(11年比66%増)、農村部住民の現金収入を2万2,000元(同69%増)にそれぞれ引き上げ、両者の収入格差を2倍程度に縮小させる方針も示した。
多忙な中で、本県との交流を重視され、非常に積極的な姿勢を示していただいた浙江省の幹部を始めとする各方面の方々に改めて敬意を表するとともに、両県省の交流が、双方にメリットのある有意義なものとなるよう、関係者の一人として今後も努力していきたいと思う。
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