中国駐在員報告
2016年11月 社会・時事 駐在員 : 土屋岳久
秋から冬にかけての上海の味覚と言えば「上海蟹」(和名:チュウゴクモクズガニ)が最も知られており、ここ1ヶ月の間に市場やスーパー等でも上海蟹の販売ブースが目立つようになってきた。
上海蟹は、中国では「大閘蟹(ダージャーシエ)」と呼ばれるのが一般的である。江蘇省蘇州市にある「陽澄湖」産のものがブランドとして最も有名で、1匹(約200g)あたり最低80元(約1,280円)の値がつくということである。私が市場で見た他産地の上海蟹が1匹40元程度(約640円)であったので、陽澄湖産であれば少なくとも倍以上の値段で取引をされるということだ。
見た目は変わらずとも価格が変わるとなればやはり問題となるのが偽物の存在で、他産地の上海蟹を「陽澄湖産」と偽り、本来の数倍の価格で販売する業者がいることが問題となっている。管轄外での取り締まりが難しい事や、違反の罰金が3万元(約48万円)以下と安いことから、当局とイタチごっこが続いていると中国のネットサイト・新民網が伝えた。
ともあれ、陽澄湖産でなくとも上海の秋冬の味覚を適正な価格で味わいに、多くの方に上海に来てもらいたいと思う。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|