東南アジア駐在員報告
2014年3月 経済 駐在員 : 長谷川 卓
2月11日〜13日、静岡県経済産業部が主催し、県内企業経営者や県内経済支援機関の職員を団員とするビジネスミッション(15名)がフィリピン・マニラを訪問、同国の投資環境調査を行なった。近年フィリピンは、日系製造業の投資先国として注目を集めており、輸出加工型を中心に工場進出が続いている。その最大の理由は安価で良質、豊富な労働力の存在だ。9.586万人(2011年推計値)とアセアン第2位の人口を有し、その大多数が英語を話す。1990年代〜2000年代に海外直接投資が少なかったため、賃金上昇がなく、他のアセアン主要国よりも安価な賃金が維持された。
11日に訪問したフィリピン政府の投資誘致機関「フィリピン経済区庁(PEZA)」では、リリア・デ・リマ長官自らが投資促進に関するプレゼンテーションを行い、日系企業のフィリピンへの投資を呼びかけた。デ・リマ長官はPEZAが設立された1995年から20年目となる今年まで変わらず長官を務めている。この間、ラモス、エストラーダ、アロヨ、アキノと大統領は4人代わったが、フィリピンでは稀有な、絶対に汚職に手を染めない姿勢と熱心な投資誘致活動に歴代大統領の信頼も厚く、異例の長期就任となっている。ちなみに、日本・フィリピン国間の経済の緊密化に寄与したことから、日本政府から平成18年春の旭日重光章を授与されている。
11日の夕食時には、フィリピン在住の県内企業駐在員、本県出身者、静岡県内学校への留学経験者など静岡県に縁のある皆さんに集まっていただき、ミッション団員との意見交換会を開催した。
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