東南アジア駐在員報告
2010年10月 社会・時事
駐在員 : 長谷川卓
世界有数の機能的な空港として利用者の評価が高いチャンギ国際空港だが、格安航空会社〜ローコストキャリア(LCC)の利用促進のため、LCC専用のバジェットターミナル(BT)が運営(2006年3月開業)されている。
筆者は先月、初めてBTを利用した。ターミナルビルは、出発と到着が別棟の平屋建てで簡素な造り。出発ゲート数は10。最先端ゲートになると歩行距離が長いので、「動く歩道〜ムービングウォーク」が欲しいところだが、ない。使用料軽減のため、「乗・降機桟橋〜エアロブリッジ」も設置されず、飛行機への乗降は屋外のタラップ式だ。移動に伴う乗客への負担は大きいが、平屋建てのため、緩やかなスロープによる平面移動が大半のユニバーサルデザインだ。免税店や飲食店は10店舗ほどと少ないが、1か所にまとまっているので目的の店舗が見つけやすい。手荷物検査は出国審査後に行われるのみで搭乗ゲート前での再検査はないため、乗客の負担は少ない。が、安全と煩わしさとの比較になり評価は分かれる。
現在、BTを利用するLCCは3社だけだが、航空運賃の価格競争が激しいアセアン、オセアニア便を中心に利用会社が増えることが予想される。
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