東南アジア駐在員報告
2006年9月 社会・時事
駐在員 : 獅倉 浩
41回目を迎えた8月9日の建国記念日に国立競技場で行われた記念祝賀パレードには、5万5千人の国民が集まり、ナザン大統領、リー・シェンロン首相が同席する中、国軍、警察、市民防衛軍などのパレードや、様々な団体によるパフォーマンスが繰り広げられた。昨今の経済状況が順調なことも背景にあり、会場は大いに盛り上がったということだ。
パレード前夜、リー・シェンロン首相は国民に向けてテレビ演説を行った。その概容は以下のように、国民を鼓舞する祝賀メッセージであった。
@ 今年1〜6月の経済(国内総生産)成長率は9.4%だった。これを受けて2006年の経済(国内総生産)成長率を従来政府予
測の5%〜7%を、6.5%〜7.5%に引き上げた。
A 順調な経済の持続的な成長を受けて、今年上半期の新規雇用人数は、過去10年間で最高の8万1,500人を記録した。
B 経済成長の背景として、米国経済は緩慢化しているが、日本経済が力強く伸びている。欧州も順調で、特にドイツの経済 が好転しつつある。また、インドと中国の経済成長がアジア経済の急速な発展を牽引しており、東南アジアもその恩恵を 受けている。
C 世界経済にとって東南アジア諸国連合(ASEAN)を無視できない地域にするために、近隣諸国とともに、地域の協調を深め てゆく必要がある。
D インターネットの時代に入っている。問題はネット上に流れる情報の信憑性だ。私たちは、インターネットとどのように つきあってくか、学習しなければならないだろう。
E 国の将来については、シンガポールこそが国民にとって唯一の母国であり、特別な場所であり、若者はその一員であると いう信念をしっかり持ってもらう必要がある。国の将来は若者の双肩にかかっている。
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