中国駐在員報告
2017年12月 経済 駐在員 : 石井亘
11月11日は、毎年恒例になったオンライン店舗の「独身の日」大バーゲンの日であり、今年もインターネット通販各社が激しい商戦を展開した。
12日に中国の電子商取引最大手の阿里巴巴(アリババ)の通販サイトが発表した売上高は、前年比39%増の1,682億人民元(約2兆8,600億円)であり、8年連続で過去最高を記録した。同社の通販サイトで1億元(約17億円)以上の売上高を達成したメーカーは160社を超え、上位6社の売上高はいずれも10億元(約170億円)を上回った。日本のメーカーでは、衣料品のユニクロ、家電製品のシャープが高い売上高を記録したと報道されている。
「独身の日」大バーゲンは、2009年に始まり爆発的に成長しているが、経済専門家は今年の販売結果を踏まえ、従来の「価格が安ければ何でも買う」という購買嗜好から、「欲しい商品を購入する」に変わり、それに伴い販売側も消費者のニーズに応えた商品を売るよう変化したと分析している。また、購入者の満足度の指標となる返品率も、アリババの通販サイトでは6.1%と低い数値であった。昨年批判を受けた配達の遅れについても改善され、今年は11日から一週間以内にほとんどの商品が配送された。
今年の人気商品は健康関連商品であり、コンタクトレンズ、クコの実、血糖値関連用品、蜂蜜などが好調だった。また、上海市、浙江省、江蘇省が属する華東エリアでは、スキンケア商品や老化予防関連商品が人気であり、四川省、重慶市、雲南省が属する南西エリアでは、関節痛に効果があるとされるグルコサミン系商品の購入が多いなど、地域毎に人気商品に違いが出ていた。
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