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ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 東南アジア駐在員報告

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東南アジア駐在員報告

2004年4月 政治
駐在員 : 橋本勝弘


マレーシア 総選挙で与党連合・国民戦線が圧勝 名実ともにアブドラ首相時代に

    3月21日に投開票が行われたマレーシアの第11回総選挙は、与党連合・国民戦線(BN)の圧勝(219議席中198議席を獲得し、1999年の前回と比べて50議席の増)で幕を閉じた。各国メディアはこれを「アブドラ陣営の圧勝」と報じ、おおむね好意的な反応を見せている。「アブドラ首相、与党圧勝で基盤固めに成功」と報じたロイター通信は、マハティール前首相辞任後の「中継ぎ」とみなされていたアブドラ首相が、この勝利によって与党第1党・統一マレー国民組織(UMNO)の真のリーダーとなるとの見解を示した。
    また、イスラム急進派の勢力がどの程度伸張するかもメディアが注目した点だったが、最大野党でイスラム至上主義を掲げる全マレーシア・イスラム党(PAS)は、前回の27議席から7議席に激減した。PASのハディ党首は「今後も、イスラムの名のもとの闘いを継続していく」と言葉少なに敗戦の弁を語った。
    マレーシアは、マレー系(全体の約64%)、中国系(約30%)、インド系(約6%)の人々で構成され、イスラム教、仏教、ヒンズー教などを信仰する多民族国家である。しかし、これまで経済が順調に成長してきたため、民族問題で大きな混乱は起きていない。今回もこうした傾向の表れと思われる。
    一方、経済面では、この選挙結果を受けて、英系格付け会社フィッチ・レーティングスは3月上旬、マレーシアのソブリン格付け(*)見通しをステーブル(安定的)からポジティブ(強含み)に上方修正した。これは、与党の大勝で、アブドラ首相が統一マレー国民組織(UMNO)内でも安定した権力基盤を確立すると予想し、党内のパワーバランスに配慮することなく施策を遂行できるとの見方に基づくものである。
    マハティール前首相が1981年に政権についてから、昨年、アブドラ首相に交代するまでの22年間、日本に学ぶという「ルックイースト」を提唱し、日本との関係も緊密であった。名実ともにアブドラ首相時代となる今後5年間の政策が注目される。
          ソブリン格付け・・・そもそも英語の"Sovereign"(ソブリン)は「君主」「支配者」「金貨」など「最高の物」を示す言葉で、(金融市場では)「政府ないしは中央銀行」を表す言葉として使われている。「ソブリン格付け」とは中央政府の発行する債券・債務にかかわる返済能力と返済意思の高さを評価したもので、原則として一国における発行体の債券・債務中で最も高い格付けを保っている。


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