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東南アジア駐在員報告
2002年5月 社会・時事 駐在員 : 岩城 徹雄
・シンガポールのシンボル、マーライオン引越し
シンガポール川の河口に立つ同国のシンボルのマーライオン像は、4月下旬に移転工事が行われた。それまで目の前をふさがれていた橋の上をクレーンで吊り上げて飛び越し、反対側に据え付けるという難工事は交通の少ない深夜から早朝にかけて行われ、25日に無事新居に落ち着いた。この場所は、海風に吹かれて食事を楽しめるカフェなども集まる河口の新しい集客スポットで、正式な移転のお披露目は9月の予定。
頭がライオン、体が魚という伝説上の動物のマーライオン像が建造されたのは30年前。当時は河口からシンガポール海峡を望む見晴らしのいい場所だったが、国の発展につれ周囲の状況も変わってきた。眼の前には道路橋が通るなど窮屈な感じになり、像自身も汚れが目立つなど、「世界3大がっかり」の一つというありがたくない評判ももらっていた。近くには東南アジア最大の舞台芸術施設が完成しており(柿落しは今年10月の予定)、国際会議場、ホテルなどと併せ、今回の移転を機に海外からの誘客に改めて貢献できるよう、期待されている。
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